Talk Trip

私が今までに、ヨガを通じて出会ってきた人たちと
サスティナビリティについて考え、
それを言葉で伝えていく場所です
ここでの対話から受け取った言葉や想いが
誰かの栄養となり良いエネルギーになればと思います

2020年7月 新宿中央公園にオープンした Parkers Tokyo

私がまだヨガを始めたばかりの頃、葉山にあるBEACH葉山というアウトドアフィットネスクラブへヨガを受けに行き、そこで目にした自然と調和した暮らしに感動させられました。
それからヨガの学びを深め、ヨガのある暮らしをするようになり、今、ヨガを伝えることを仕事にでき、私の人生を自然な流れで健康にしくれたのが、BEACHTOWNという会社です。
BEACH葉山を始め、全国にアウトドアフィットネススタジオをプロデュースしているBEACH TOWN 代表の黒野さんへお話を伺いました。

---アウトドアフィットネスのプロデュースを始めたきっかけはありますか?

僕は、もともとスポーツで人を健康にする道を進みたいと考えていたので、スポーツ医科学センターで、スポーツトレーナーとして働いてました。
そこでは、スポーツを生活に取り入れることで未病を防ぐ先進的な取り組みをしていて、医師から運動処方箋が出され、医療施設内にあるジムでスポーツトレーナーが必要なトレーニングへ落とし込むんですよね。指導をしていて、これを続けたら確実に健康になれると思いました。
ただ、病院での指導が終わり、いざ患者さんが1人でスポーツジムへ通うようになった時、ただプールを往復したりベルトの上を走ったりすることがつまらなくて、ジムをやめてしまうという壁にぶつかっていることが分かりました。 担当していた患者さんに連絡をとることがあると、ジムはやめて、河川敷をウォーキングしたりしてるそうなんですよね。
室内で黙々とトレーニングするよりも、自然の中を歩いて体を動かす方が気持ちいいよな、と共感したんですよね。

毎日登山 神戸
神戸に明治時代から続く「毎日登山」という習慣をコンセプトに
自然の中で無理なく「続ける」「自然調和のライフスタイル」を提案

僕はその頃からサーフィンを趣味で続けているんですけど、サーファーはその感動にはまって
サーフィンを生涯続けて生きていくためにどうすれば健康を保てるか、ということから考え始めて
そのうち、湘南に引っ越したり、クライマーの人なら山がある地方へ移住したり、趣味から始まって、暮らし方や生き方が自然界のサイクルに寄り添ったものに変わって自然と体も健康になっていくんですよね。
医療現場と、プライベートで見ているサーファー。そのギャップを見ていて、その真ん中が作れないか考えるようになったんですよ。
体を動かすことが楽しいから続けていける、続けているうちに健康になる、そういう持続可能な健康のサイクルが必要だと思ったんですよね。

それで、当時僕が住んでいた葉山に仲間もいたので、楽しくて続けてるうちに健康になれる場所を作ろうと決めました。
僕は、毎年南カリフォルニアへサーフトリップに行ってるんですけど
カリフォルニアでは、日常の中にヨガやサーフィンを取り入れるのがごく普通なのですが、
彼らは、どうせやるならビーチや空の下でやる方が気持ちいいよね、といった感じで楽しむことが上手なんですよ。
そのカリフォルニアで見た健康的なライフスタイルをイメージしたものを日本にも作りたいと思いました。
それで葉山の古民家にBEACH葉山を作り、岬でビーチヨガを始めました

SURF CITY MIYAZAKI
世界に誇るサーフブレイクが点在し美しい山や川、町をあげて取り組む有機農業など
自然の中でどこよりも人間らしい生活が存在する街、宮崎にあるアウトドアスタジオ

---わたしが初めてヨガのクラスを持たせていただいたのもBEACHTOWNさんの2店舗目のスタジオ BLUETamagawaでした。
今はその土地の自然を生かしたスタジオが、地方にも多くあるんですね。
その土地を生かしたコンセプトが素敵で、心踊らされました

時代に後押しされたところもありますね。
当時は、日本ではまだヨガスタジオも浸透していない頃で、ハリウッド女優が紹介したことで知られ始めた頃でしたね。
初めてスタジオを作った2007年にスマホが発売されて、みんなデジタルネットワークから離れられなくなって、デジタルニーズが高まる反動で、自然や健康のニーズが高まっていき
そこから一気にアウトドアフィットネスが広がっていきました。
当時は、今のような規模になるとは考えていなかったです。
仲間たちでワイワイと、葉山のスタジオをやっていけたらそれで良かったんですよ。

会社を大きくしたいとも考えてなかったのですが、プロデュースやコンサルティングのオファーを受けることが多くなり 、
人が健康になっていくということが僕のベースだから
社会や人に尽くせるのならやるべきなんじゃないかと思ったんですよね。

Jungle sity
年間を通じて適度な温湿度を保ち、植物が活き活きと育つ「温室」を活用した多目的スタジオ
都市生活者と緑が共生できるゆたかな環境で「自分の健康や美」または「自然の共生」を考えることで
足元から取組む生物多様性の保全、さらには地球環境をも救うムーブメントを目指すスタジオ

---都会の公園の中や、植物園の中、海や山など、いつも新鮮で心がわくわくするような空間とサービスを作り続けているなと感じてます。
今後はどんな場所を作る計画ですか?

実は先のことを考える暇もなく作ってきたのが現状で、目の前の一つ一つに向き合っているので、今も将来のことがはっきりとは考えられないんです。
ビジネスの視点から始めたわけではなくて、人が健康になること、人を感動させられること、
場所やサービス、空間、どうやったら人と人の対話が生まれるのかを考えているうちに事業が広がっていったんですよね。
今、フィットネスはまだまだ流行りの1つだと思いますが、一過性のものでなく、持続可能な仕組みを作って、行政の中に巻き込まれていくのが理想ですね。
地域に根ざして長続きする仕組みが作れるのはカッコいいですよね。
それがクリエイティブでカッコいいことだと思ってるんです。
BEACHTOWNのロゴは、山の稜線と波のイラストなんですけど、その2つを合わせて人間の心電図を表現してるんです。自然と人は調和すべきだし、コロナで自粛生活を経験した3ヶ月で改めてそれがよくわかった。
人の根源の欲求は、健康でいるために自然と調和することなんだって感じました。

OUTLAND
千葉市に良好な自然が残る「昭和の森」の中にあるスタジオ
田んぼやホタルが生息する豊かな森の中にヨガスタジオをつくり、街の外れの自然(OUTLAND)に身を
置くことで、心と身体の健康を取り戻し、日常の幸せを感じることができるかもしれません

黒野さんのお話を伺って、自然と調和した暮らしから、人や自然に良い循環を生み出すことに繋げることができると感じました。
2020年 新型コロナウイルスの感染拡大により、気軽に移動することや行動を起こすことが難しくなりました。
オンライン主流の生活様式となり、リアルが貴重になった今、
身近な場所で自然を感じてリフレッシュする場所や時間が重要になると感じています。
BEACH TOWNさんがプロデュースしているアウトドアフィットネスなど
自然を感じられる場所で過ごすことで、自分の行動が生み出す循環についても少し意識が高まり、地球にもよい選択をすることを大切に行動したいと感じるようになりました。
食べるもの、着るもの、過ごす場所、日常の何気ない行動がポジティブな変化につながる
よう
柔らかいマインドでエシカルな生活を楽しみたいと感じています。
黒野さん、わくわくするような素敵なお話をありがとうございました!

黒野崇

株式会社BEACH TOWN 代表取締役
http://beachtown.co.jp/

日本体育大学健康学科でスポーツ医学を専攻。卒業後、病院が経営するメディカルフィットネスクラブに勤務。07年、株式会社『BEACHTOWN』を創業。現在、全国23都市でアウトドアフィットネスクラブのプロデュースや運営を手掛ける。